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ARRIのMulticamシステムが、世界空手道選手権大会の生中継をサポート

2023年世界空手道選手権大会において、特別開発のプラグアンドプレイのワークフローを用いたARRIのAMIRA Liveカメラによる鮮明な映像での中継が実現しました。

Mar. 7, 2024

さまざまな都市で2年ごとに開催される世界空手道選手権大会には、世界各国から強豪が参加します。ハンガリーのブダペストにおける前回大会では、ARRIのカメラが競技に密着しました。主催者でもある放送局、ISB(International Sports Broadcasting)との協力のもと、ARRIのMulticamシステムは、競技の世界中への生中継を支える大きな役割を果たしました。ライブエンターテインメント中継システムにAMIRA Liveカメラ3台を完全に組み込み、特別に開発されたプラグアンドプレイソリューションを用いることで、中継時のシンプルなワークフローが実現しました。その結果、映画やTVシリーズでの視聴者の心を動かす高画質に匹敵する、映画的な明るい中継映像が可能になりました。 

ISBのマネージングディレクターであるウルスラ・ロメロ(Ursula Romero)は、「本当に大きな革新です。中継用として現在用いられるシネマティックスタイルカメラのほとんどが、サイドラインからの撮影やリプレイ用撮影、またはハイライト用の補助映像にしか対応していないのですから」と述べています。世界空手連盟(WKF)の長年のパートナーである同局は、高画質での空手中継にあたり、3台のAMIRAカメラと11台のスタンダードなHDライブカメラを使用しました。AMIRAカメラのうち1台は手持ちカメラとして動きのある撮影やクローズアップに用いられ、残りの2台では三脚を使って、大会の全体像を撮影しました。 

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3台のAMIRA Liveカメラが、中継システムに完全に組み込まれました。

ロメロ氏は、こう説明しています。「格闘技の場合よくあることですが、会場では照明が大幅に抑えられていました。それでも今回使用したARRIのカメラは、競技をもっと明るく見せることができましたし、何よりも、被写界深度がはるかに浅くなる素晴らしいレンズを使うことができました。」映画業界のバックグラウンドを持つ彼女は、今回の選手権を映画的なルックで撮ることを選びました。中継クルーは、ARRIのMulticamシステムが可能にするさまざまな視点やアングルを活用して、小さな競技場で展開される空手を細部に至るまで映し出しました。選手のあらゆる姿をとらえられるようになり、大会全体で、選手たちの動きや表情、そして感情をクローズアップで撮影することが可能になりました。 

スポーツイベントのストーリーを伝えようとするのであれば、このタイプのカメラやワークフローが多くのメリットをもたらしてくれます。その被写界深度、演色性そして画質は、他では得られない深いレベルで視聴者を魅了し、ひと味違ったライブスポーツ体験を届けます。

トーマス・ストシェック

ARRI、カメラ担当セールスマネージャー

AMIRA Liveのスーパー35センサーと独特の被写界深度は、撮影された映像内で、空手家たちの存在感を終始際立たせました。「AMIRAは本来シネマカメラですが、同時に、ライブ環境で一般的に期待されるものと同じインターフェイスを備えた、システムに完全に統合できるカメラとしても力を発揮します」とARRIのカメラ担当セールスマネージャー、トーマス・ストシェック(Thomas Stoschek)は述べています。「映画的な演色性もAMIRAの特徴であり、映画業界向けに開発されたこれを支えるカラーサイエンスは、ALEXAなどの他のフラッグシップカメラでも採用されています。さらに、ワークフローを他のライブシステムカメラと統合することも可能です。」 

鮮明なライブ映像の撮影に加えて、ARRIのMulticamシステムは、今回の世界空手道選手権大会のショートドキュメンタリーの素材となる高画質のインタビュー映像や舞台裏の映像素材の撮影にも使用されました。

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ARRIのMulticamシステムは、高画質のライブ映像に加えて、インタビュー動画、舞台裏映像の撮影に使用されました。

ARRIはこれまでにも、2022年のFIFAワールドカップ、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)、キックボクシングの国際大会などさまざまなスポーツイベントで、今回と同様のルックを実現してきました。 主にサイドラインからの撮影や追加映像で使用されることが多かったAMIRAカメラですが、今回の世界空手道選手権大会では、ライブカメラとしてシステムに完全に組み込まれています。「ライブ放送の視聴者は、例えば自宅で見るトップクラスのテレビ番組などを通じて、高画質映像を当たり前のことと感じるようになっています。その結果、ライブイベントでも、幅広いプラットフォームで映画のようなルックで視聴者を魅了することが求められる傾向が強まったのです」と、ARRIのカメラシステム担当セールスマネージャーである、トーマス・ストシェックは説明しています。 

放送分野のエキスパートであるトーマスも、将来的に、スポーツの生中継で映画的スタイルの映像の需要が高まるものと予想しています。「サッカー、アメフト、キックボクシングではすでに採用が始まってはいますが、これはまだ序章にすぎません」とストシェックは言います。「スポーツイベントのストーリーを伝えようとするのであれば、このタイプのカメラやワークフローが多くのメリットをもたらしてくれます。その被写界深度、演色性そして画質は、他では得られない深いレベルで視聴者を魅了し、ひと味違ったライブスポーツ体験を届けます。」

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今回の空手中継は、アンテナ・ハンガリアの中継車を用いて、ISBが制作しました。

世界空手道選手権大会のライブ放送は、ISBが、地元の放送局「アンテナ・ハンガリア」のHD中継車を用いて制作しました。ISBからは、ディレクター、プロデューサー、エグゼクティブプロデューサー、EVSオペレーターといった欧州各地の人材で構成されるコアチームと、自社のグラフィックシステムならびにそのオペレーターが送られ、アンテナ・ハンガリアからは技術クルーとカメラオペレーターが参加しました。

ライブ信号は、SRTプロトコル、ならびに現地権利者であるMTVハンガリーが提供する衛星を通じて、さまざまな権利者に配信されました。さらにISBは、ビデオレビューシステムをセットアップし、そのための機材とクルー2名を提供しています。

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AMIRA Liveカメラは、中継クルーに多様な視点とアングルを提供しました。