バーチャルプロダクションは映像業界に変革をもたらし、創作プロセスをエネルギッシュなものに変えていきます。映画製作者は撮影中にリアルタイムでビジュアルエフェクトを確認することができるのです。これはEpic Gamesの「Unreal Engine」など最先端のゲームエンジン技術と大きな高解像度のLED画面を合わせ、非常にリアリティのある3Dシーンをセット上で制作することで実現されます。このようなテクノロジーの融合により、従来のような直線的な制作プロセス(撮影後にビジュアルエフェクトを加えていく手法)から、これらを同時に行うプロセスへと移行し、チーム間でさらに協力しながらクリエイティブな決断を行っていくことができるようになります。
効果は革新的:カメラでシーンを撮影した後にポストプロダクションでVFX作業を行う必要がなく、シーンからの照明は俳優を照らす照明として十分に使用でき、シーンの転換や変換もセット上でリアルタイムに行うことができます。また俳優は、自分を取り巻く本物そっくりのバーチャルワールドを見てそれに合わせることで、より効果的に演技することができるのです。バーチャルプロダクションを使用することで追加ロケのための移動の必要性が減るため、映像業界のカーボンフットプリントの削減にもつながります。俳優も撮影隊も、1つの場所にいるだけで世界へ旅することができるのです。
Copyright © 2021 Will Case/Creative Technology
バーチャルプロダクションを使用することで追加ロケのための移動の必要性が減るため、映像業界のカーボンフットプリントの削減にもつながります
DNEGのクリエイティブ・ディレクター、ポール・フランクリンが監督を、撮影を撮影監督であるデール・エレーナ・マクレディとロバート・ペイトンが担当したこのイノベーションプロジェクトは、プロジェクトパートナーが既に映画、ドラマ、放送分野で実施している先駆的なバーチャルプロダクション作品をもとに連携して制作されます。Unreal EngineのDimensionで作る写実的な生き生きとした3D世界は、バーチャルプロダクションにとって理想的な環境です。いくつもの背景や風景を1つのステージで映し出すことができるため、プロセスのあらゆる段階の創造性の自由度と効率性を新たなレベルへ引き上げます。
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写実的な生き生きとした3D世界は、バーチャルプロダクションにとって理想的な環境です。いくつもの背景や風景を1つのステージで映し出すことができるため、プロセスのあらゆる段階の創造性の自由度と効率性を新たなレベルへ引き上げます
監督のポール・フランクリンはこう述べます。「映画製作者として、Skyバーチャル プロダクション イノベーション プロジェクトはまさに夢のような話でした。最先端のLEDボリュームを使用することで、都市部から自然の風景、そしてSF世界の宇宙の彼方まで、ドラマチックな幅広いシナリオを、たった1つのステージ上で表現することができるので。写実的なリアリティで、本当に驚くほど精巧です。またボリュームで撮影できるまで待ちきれません!」
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ポール:フランクリン監督:「先端のLEDボリュームを使用することで、都市部から自然の風景、そしてSF世界の宇宙の彼方まで、ドラマチックな幅広いシナリオを表現することができました」
Sky StudiosのHead of Production Scripted、エウジェニオ・ペレスによると、「このコラボレーションにより、バーチャルプロダクションがストーリーテリングの最前線にいる制作チームに変革をもたらす可能性がさらに高まったのです。Sky Originalsの今後のさまざまな展開と制作を通してバーチャルプロダクションを使用し、この業界で学んだことをDimension、DNEG、Creative Technology、そしてARRIとのパートナーシップの中で共有できることを嬉しく思います。」
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Sky Studios エウジェニオ・ペレス:「このコラボレーションにより、バーチャルプロダクションがストーリーテリングの最前線にいるクリエイティブチームに変革をもたらす可能性がさらに高まったのです」
Dimensionの共同創始者兼共同CEOであるスティーブ・ジェリーはこう言います。「今回のコラボレーションにより、Dimensionはバーチャルプロダクションが制作にもたらす可能性の素晴らしさ、そして制作ソリューションの手ごろさと実用性について示すことができました。私たちは高予算の作品で培った経験をもとに、バーチャルプロダクションがエピソード型のドラマでの使用に限定されず、その利点を歓迎する監督やプロデューサーに対し、より多くの選択肢を提供できることを証明しました。」
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Dimension スティーブ・ジェリー:「バーチャルプロダクションは制作にも素晴らしい可能性をもたらし、手ごろで実用的な制作ソリューションを実現します」
DNEG会長兼CEOであるナミット・マルホトラはこのように述べています。「バーチャルプロダクションは映画コンテンツの制作に革命をもたらす可能性を秘めた制作技術です。既に映画製作者に対し新しい制作手法を示していますが、現在も制限が続いているため、コンテンツ制作を行う上で私たちが直面する課題にも対処しています。今はまだ今後数年間でこの技術を使って何ができるか手当たり次第に探っている状況ですが、ポールとSky StudiosやDimensionのチームと連携して短編映画シリーズの制作にあたり、映画製作者のビジョンを実現するうえでこの技術がどれほど汎用的かつ革新的であるか示すことができるのではないかと、嬉しく思っています。」
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DNEG ナミット・マルホトラ:「今はまだ今後数年間でこの技術を使って何ができるか手当たり次第に探っている状況です」
Creative Technology、ディレクター・オブ・イノベーションのウィル・ケースによると「私たちはバーチャルプロダクションの促進と発展のため、ARRIと共同でボリュームステージを作りました。このプロジェクトに関わり、Sky、Dimension、DNEGのチームに参加してこの技術の限界を押し上げ、連携しながら探求し、ワークフローをともに進めていけたこと、さらにこの新しい技術を披露し、業界と広く共有できたことは、とても刺激的でした。私たちはまだ、この技術を使って達成できることのほんの入口に立っているにすぎないのです。この技術は今後さらに使用できる機会が増え、映画製作者の制作ツールキットとして欠かせないものとなるでしょう。」
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Creative Technology ウィル・ケース:「私たちはまだ、この技術で達成できることのほんの入口に立っているにすぎないのです。この技術は今後さらに使用できる機会が増え、映画製作者の制作ツールキットとして欠かせないものとなるでしょう」
ARRI グローバル・ソリューションズ、ビジネス・ディベロップメント、ディレクター、デイビッド・レヴィはこう述べます。「制作、イノベーター、そして業界大手の才能に溢れた多様なグループと連携できるこのような機会は、ARRIにとって非常に価値のあるものです。ARRIとCreative Technologyが、非常に融合性の高いこのミックス・リアリティ・スタジオの制作の際に行った設計上の決定事項をすべて検証するためには最適な機会でした。このプロジェクトで培ったスピードと制作内容の柔軟性は驚くべきものでした。今回のものが、まだこのタイプのスタジオソリューションの1世代目であると考えるととてもワクワクします。ARRIは社内でこの技術をどこまで高められるか、またクリエイティブチームが私たちの次のステップをどのように刺激してくれるか、楽しみにしています。」
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ARRI デイビッド・レヴィ:「制作、イノベーター、そして業界大手の才能に溢れた多様なグループと連携できるこのような機会は、ARRIにとって非常に価値のあるものです。ARRIとCreative Technologyが、非常に融合性の高いこのミクスト・リアリティ・スタジオを制作する際に行った設計上の決定事項をすべて検証するためには最適な機会でした」
オープニング画像© 2021 Will Case/Creative Technology